小児歯科(不正咬合の原因とは)
こどもの不正咬合(不正な歯並び)と虫歯の原因
最近の傾向として赤ちゃんの授乳期間の短縮があげられます。
一般的に母乳による授乳の期間が短く、口腔周囲の機能が充分トレーニングされないまま、離乳されてしまい結果的に軟食の期間が長期に及んでしまいます。
そのため次に生えてくる永久歯が萌出するための十分な顎が発達せず不正咬合(不正な歯並び)の大きな原因となります。
また乳歯の虫歯も不正咬合(不正な歯並び)の原因のひとつです。
乳歯の虫歯は急速に進行し虫歯の放置は永久歯に悪影響をあたえます。
虫歯の原因ミュータンス連鎖球菌に感染する危険が最も大きいのは、奥歯が生えそろう1歳7ヶ月ころから2歳7ヶ月ころまでの1年間といわれています。
授乳の重要性
「授乳」は歯やあごの発育において非常に重要な役割を果たしています。 母乳による効果は母子の絆、愛情、感性、免疫、ホルモン、成長因子、耐性力、味覚、情緒の安定、心肺機能、口輪(口のまわり)筋、正常な舌の動き、鼻呼吸、顎顔面の発育、など多岐にわたります。 授乳の期間はおよそ、1年〜1年半は必要とされ、可能であれば2歳くらいまでさせてもいと言われています。
学童期の生活習慣や習癖で歯並びが悪くなる?
こどもの歯並びを悪くするを大きな原因に生活習慣や習癖があります。
学童期は大人の歯が生えてきて,大人の顔の輪郭が出来てくる重要な時期です。
頬杖、うつぶせ寝、片咬み、異常な嚥下、良くない口の周りの癖(悪習癖)など様々な生活習慣、習癖が原因となり、歯列不正(歯並びの悪さ)となって現れてきます。
また、学童期の子供の骨格はやわらかいため、そのような生活習慣により容易に顎骨を変形させてしまいます。
さらに身体的発育のピークが18歳前後がピークであるのに対し、歯顎口腔系の成長発育のピークは13歳前後に訪れます。
身体的発育のピークを過ぎた頃、親知らずが出てこようとしますが,顎が小さくて親知らずの生えるスペースがありません。このようにいくつもの原因が重なり歯列不正(歯並び)が悪化していきます。