小児矯正 歯並び治療について(機能矯正治療)
お子様の不正咬合と歯並び
近年、食生活の変化でお子様の歯並び治療が必要になるケースが増えています。原因としては最近の育児では、3歳までに重要な舌や口輪筋の機能を鍛えることが少なくなりました。その結果、鼻呼吸に重要な役割を果たす口輪筋の発達が未熟となり、口呼吸の習慣がつくと考えられます。 口呼吸は、口腔内を乾燥させ自浄性が低下するため耳鼻科系器官の発達も未熟になりがちで、将来的には慢性的なアレルギー疾患、喘息やアトピーを誘発する可能性もあります。また、自浄性の低下から虫歯になりやすく乳歯を抜歯する事態になり、永久歯の歯並びにも悪影響を及ぼします。 そこで当クリニックでは機能的矯正装置(床装置)を使い舌や口輪筋を鍛え成長発育を積極的に利用して治療する予防抑制矯正(機能矯正)を提案しています。
咬み合わせ(歯並び)と成長
正しい咬み合わせあ(歯並び)には骨や筋肉の正常な発達が必要不可欠です。 咬み合わせの乱れは骨や筋肉のバランスの良い成長を阻害してしまいます。最近、姿勢の悪い小児が増えていますが顎や歯の問題から、首、腰やがては体全体の骨や筋肉のバランスをも崩してしまうことにもなりかねません。 虫歯だけでなく歯列不正など顎口腔組織の不調和を早い時期に発見し、改善することが将来の健康問題を未然に防ぐことにつながります。 右の表は歯並び・かみ合わせの治療の開始時期です。一般的な矯正治療は歯とあごの成長がある程度進まなければできませんが機能矯正治療は発育途中でも可能です。 また口の周りの筋肉をトレーニングすることであごの発育を促進することができます。
機能矯正治療とは(小児矯正)
機能矯正治療とは
機能矯正治療とは「予防抑制矯正」や「早期矯正」と言われ、一般的によく知られている矯正(ブラケット矯正)より早い成長期に行う早期矯正治療です。ただ単に矯正治療を早期に取り組むことではなく、成長発育を積極的に利用して歯だけでなく顎骨まで影響をあたえてより好ましい顔貌へと導きより安定した咬合を得ようとする治療です。
一般的矯正治療(ブラケット矯正)との違い
機能矯正が特に効果的であるのは小児の歯や顎の成長時期です。そのピークは13〜14歳と言われています。 機能矯正は適切な時期に正確な診断のもと早期に治療を行えば、比較的短期間で効果的に不正咬合を改善できる治療となり得ます。ただ全ての症例に適応できるわけではありませんし適正な時期や症例があります。場合によっては一般的な矯正やコンビネーションの方が良い場合もあります。詳しくはご相談下さい。
ムー・アプライアンス
主に「うけ口」のケースに使用されます。上あごの発育を促進して舌の位置を改善する効果があります。
バイオネーター
主に上の歯が前に出たケースに使用します。下あごを前方に誘導して発育を促す効果があります。
ビムラー・アプライアンス
ビムラー博士により開発された装置で大人でも無理なく使えるのが特徴です。色々なケースに使用できます。