補綴物(かぶせもの、つめもの)選択
部位によって選択できる修復物の違い
保険治療では部位によって「かぶせもの」や「つめもの」の材料や治療方法が決められています。部位は「前歯」「小臼歯」「大臼歯」に分けられ保険治療(修復物)の選択肢は多くありません。
●かぶせもの(クラウン)の場合
「前歯」は前装冠と呼ばれる金属のクラウンに硬質レジンを貼り付け正面を白くしたものが修復物となります。
「小臼歯」は基本的に金銀パラジウム合金で作られる金属冠となり、場合によっては硬質レジンで作られたジャケット冠も選択できる場合があります。
「大臼歯」は金銀パラジウム合金のかぶせもの(クラウン)、俗に言う銀歯となります。
●つめもの(インレー)の場合
つめものも保険治療では基本的に硬質レジンか金銀パラジウム合金となり、症状やかみ合わせ、口腔環境などにより歯科医師が決めることが多く、選択肢はあまりありません。
「前歯」は基本的に硬質レジン、「臼歯」は症状やかみ合わせ状況によって硬質レジンか金銀パラジウム合金どちらかが決められます。
自費治療の修復物(補綴物)
自費治療では保険の制約はありませんので様々な修復物の中から選択することができます。
部位 | 保険治療(材質・治療法) | 自費治療(材質・治療法) |
---|---|---|
前歯かぶせもの | 前装冠 金属のクラウンの正面側に硬質レジンを貼り付けて見た目を白くしている。裏面は金属色。 |
オールセラミック メタルボンド ハイブリッドセラミックス |
小臼歯かぶせもの | 金銀パラジウム合金 硬質レジン ジャケット冠 |
オールセラミック メタルボンド ハイブリッドセラミックス ゴールド |
大臼歯かぶせもの | 金銀パラジウム合金 | オールセラミック メタルボンド ハイブリッドセラミックス ゴールド |
つめもの | 硬質レジン
金銀パラジウム合金 |
オールセラミック ハイブリッドセラミックス ゴールド ダイレクトボンディング |
「かぶせもの」や「つめもの」の修復物の種類
修復物や治療法(修復方法)には様々な種類があります。
保険適応の修復物
硬質レジン
硬質レジンとはプラスチック系の素材です。
特徴として白い歯になりますが、色の再現性はあまり良いとはいえません。
着色、変色がしやすく、吸水性があるので長期間の使用は口臭の原因となる場合もあります。
金銀パラジウム合金
俗に言う銀歯のことで、強度があり、保険の修復物の大半に使われています。金属色なので見た目はよくありません。機能回復中心の素材です。
保険外の修復物
オールセラミック
すべてセラミック素材で作られた歯です。
特徴は色の再現性に優れ、金属を使用しないため色合いや透明感など自然な歯に最も近い色合いとなります。
メタルボンド
金属の裏打ちにセラミックを築盛した歯です。
セラミックは色の再現性に優れ、とても美しい仕上がりとなり、特徴として着色や変色の心配もありません。また長年行われている治療法なので信頼性も高く、自費治療の中でも多く使用されています。歯周病で歯肉が下がるとフレームの金属色が出てくる場合があります。
ハイブリッドセラミックス
硬質レジンとセラミックの粒子を混合した素材で作られた歯です。レジンとセラミックの中間的な物性でセラミックほどではありませんが色の再現性もよく、天然の歯と同じような硬さであるため周りの歯と同じようにすり減りかみ合わせに良い場合もあります。
ゴールド
白金化金(金にプラチナなどを混ぜた金合金)で作られる歯です。特徴は金の物性でアレルギーが起こらない、金属の中で硬度が軟らかいため、かみ合わせにやさしいなど機能的に優れています。
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ダイレクトボンディング(治療法)
ダイレクトボンディングとはハイブリッドセラミックスの一種を使い、歯を削った後その場で修復する治療法です。最大の特徴は、修復物の製作期間が無いため治療期間が短くなることです。
保険治療の費用について
当クリニックでは会計時にお渡しする領収書に明細を記載しております。 保険治療時には項目ごとの保険点数、一部負担金など詳細に記載しておりますので治療内容の保険点数が確認できるようになっております。 費用などに不明な点がございましたらお気軽に受付までお申し出下さい。